すんなり頭に入ってくる文章を作る

いろんな人の文章を読んでみると
さっと読んだだけでは意味がわかりづらいものがあります。

■文の前半と後半を噛み合わせる

この文章を読んで何か違和感を感じませんか?
   
▲社長の言い分は、パートの人たちが勝手にやったと責任逃れをして、自分たちを守ろうとした。

文の前半と後半がミスマッチですよね。

文章を書いたら、最初と最後だけ読んでみて、
「誰が(なにが)どうしたのか」という関係を確認してください。

上の文章は「社長が責任逃れをした」と書かなくては意味が通りません。

「言い分は」というのが余計な言葉です。

改善⇒社長は、パートの人たちが勝手にやったと責任逃れをして、自分たちを守ろうとした。

■文の形をシンプルにする

ひとつの文章にふたつの述語を重ねると、文章を複雑にしてしまいます。

▲小さな気遣いも大事だと思ったのは、アルバイトの経験から感じるようになった。

上の文章は、「思った」と「感じるようになった」という二つの述語を使っているので
なんだかすんなり読めない文章になってしまってます。

改善⇒アルバイトの経験から、小さな気遣いも大事だと感じるようになった。

このように主語+述語は常にシンプルなものにしましょう。

■論理的に首尾一貫させる

前の文章と後の文章でつじつまが合わないことを書くと、違和感が漂います。

▲「お金がもったいない」と思って節約ばかりしていると、
大切な経験ができない可能性がある。
だから、経験はいくらお金を出しても買えない。

前半は「節約ばかりすると大切な経験ができない」
後半は「経験はお金を出しても買えない」

うーん。
どっちも「経験」の話だけど、言いたいことがずれてますよね。
この二つの文章を「だから」でつなぐことは論理的におかしいです。

こういうときは、どちらか言いたいことをひとつに絞って文章を作るべきです。

改善⇒「お金がもったいない」と思って節約ばかりしていると
大切な経験ができない可能性がある。
だから、ときには思い切ってお金を使う決断も必要である。

こうすると、すんなり頭に入ってきますよね?

文章に違和感を感じるときは妥協せずに、立ち止まって
違和感の元をたどっていきましょう。

できるだけシンプルに、自然な正しい表現で書かれた文章は
読み手にストレスを与えることなく、スラスラ読めます。

自分の文章を読み返して、引っかかるところはないかどうか
確認する癖をつけましょう。

次回は、「言いたいことを明確にする」というテーマでお送りします。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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